京都駅前つれづれ通信

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懐かしい風景が息づく山背古道~桜井ウオーキングクラブ2月例会

2017年2月28日(火) 快晴 22キロ
場所 京都府木津川市、綴喜郡井手町、城陽市
コース JR木津駅~泉橋寺~お茶問屋街~山城老人福祉センターやすらぎ苑~JR棚倉駅~蟹満寺~まちづくりセンター椿坂~谷川ホタル公園~中天満神社~鴻巣山運動公園~水度神社~JR城陽駅

陽気に誘われ歴史の道を満喫

 山背古道(やましろこどう)とは、京都と奈良間の山際をゆるやかにうねりながら続いている道だ。1996年、城陽市、井手町、山城町、木津町が、この道をきずなとして街づくりを進めようと山背古道推進協議会を発足させ、城陽市から木津川市まで22キロが整備されている(木津町と山城町は2007年に加茂町を含め合併して木津川市となった)。古墳や社寺が点在し、歴史的にも見どころが多いためウオーカーに人気のあるコースだ。
 
 この日の主催者は奈良県桜井市を本拠とする桜井ウオーキングクラブ。古くからご神体の山として仰ぎ見られてきた三輪山のふもとに位置する桜井市は、大和王権発祥の地として古墳や遺跡が数多く存在し、また山の辺の道の起点でもある。年間計画表を見ると、桜井市周辺を歩く本拠地ウオークと、奈良県外にも足を伸ばす遠征ウオークをほぼ交互に行っているようだ。

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写真①=木津川の堤防沿いを行く参加者の列
写真②=泉橋寺の境内には桃の花が満開

 この日の京都市の最高気温は10.2度(平年10.9度)。格別暖かいわけでもなかったが、明るい春の日射しに恵まれた。人気の高いコースとあって集合地のJR木津駅には目測で100人以上が集まった。普段の例会の2倍近いらしい。京都府ウオーキング協会の会員の姿も結構あった。

 木津川に架かる泉大橋を渡ると日本一の石地蔵のある泉橋寺。寺は奈良時代の僧・行基の建立。鎌倉時代の徳治3(1308)年に造られた石の地蔵は、応仁の乱のさなかに地蔵堂もろとも焼かれて200年以上そのままになっていたが、元禄年間(1688~1703)に復元されたという。高さ4.58メートルあり日本一の石地蔵として有名。門の内側の境内では桃の花が満開だった。

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写真①=山城のお茶を集めて海外にまで運んだ歴史を記念する山城茶業之碑
写真②=居ごもり神事が行われる涌出宮

 南山城でお茶の栽培が盛んになったのは、木津川市のホームページによると幕末からというからさほど古い話ではない。上狛地区では最盛期に約120件の茶問屋が営まれ,木津川、淀川から神戸港に運ばれ世界各地に輸出されたことから、上狛が「東神戸」と呼ばれるほど賑わいを見せた。現在もこの地区には約40件の茶問屋が軒を連ね、「茶問屋ストリート」とも呼ばれる。2004年には、山城茶業組合創業120周年を記念して、山城茶業之碑が建てられた。

 棚倉駅東側にある涌出宮(和伎神社)には居ごもり神事というのがあるらしい。これに基づいてスタッフの一人がうんちく話を披露してくれた、旧約聖書の出エジプト記によると、モーゼに率いられたユダヤ人が、悪霊除けのために門の両側の柱と横木に羊の血を塗り、居ごもりして難を避けたという。この話が日本にもたらされ、赤い鳥居の由来になった、日本ユダヤ同祖論に基づく説らしいが、スタッフ自ら言っていたように、信憑性には疑問符がつく。

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写真①=JR棚倉駅前にあった蟹満寺のレリーフ
写真②=井手町の特産タケノコの加工食品

 棚倉駅前にはカニのレリーフがある。これは近くの蟹満寺に伝わる「蟹の恩返し」という平安時代の説話集「今昔物語」にも登場する話に由来する。蟹満寺に到着すると別のスタッフがその話をしてくれた。娘をもらいに来た蛇を、無数の蟹が切り刻んで退治する筋書きで、寺は蟹と蛇の供養のため建てられたという。寺では毎年4月の第3日曜に蟹供養放生会を催している。

 木津川市域を抜けて井手町に入る。奈良時代の権力者であった左大臣・橘諸兄ゆかりの地で、諸兄を祭神とする橘神社への道標がある。古くから開けた地であったことが分かる。丘陵の中の道を行くと、町が整備した休憩施設「まちづくりセンター椿坂」に到着。ここで昼食タイムをとる。多くの参加者は屋外の階段に腰を下ろして一服。日が射して寒さは感じない。センター内では町の名産のタケノコの加工品や、やはり名産のお茶を販売していた。

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写真①=鳥居の前にはたくさんの杖が置かれていた高神社
写真②=青谷梅林の梅はほとんど咲いていなかった

 井手町は南の井手と北の多賀に二分される。高神社は古くから多賀郷に住む人の信仰を集めてきた、地区を代表する神社だ。
鎌倉時代の高神社文書には、社殿改築の時に猿楽が奉納されたとの記載があり、日本で最初の猿楽に関する記録の一つとなっている。 谷川ホタル公園の横に鳥居があり、上り坂が続いていた。 鳥居の前には杖が何本も置いてあることから、本堂へは結構険しい道のりかもしれない。。

 井手町から城陽市域に入るとこの日のメインの青谷梅林。のぼり旗が道の各所に立てられ、ジュースや梅干しなどの梅製品を扱う店もある。だが肝心の梅は早過ぎたのか、申し訳程度にちらほら咲く程度だった。3月10日には同じく奈良県に本拠を置く大和ウオーキング協会が、梅林を中心に例会を予定している。「その時は満開が期待できると思います」と参加していた同協会スタッフが話していた。

 この後はしばらくは自動車道を通る。山手に折れて鴻ノ巣山運動公園に入り最後のトイレ休憩。木製の階段のある山道を一旦下ってから登り返し鴻ノ巣山山頂を経て、今度は一気に下る。水度神社を素通りしてJR城陽駅でゴール。春の陽気に恵まれた気持ちの良い一日だった。   
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  1. 2017/03/01(水) 16:50:53|
  2. ウオーキング
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